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金魚電話ボックス訴訟 「作品に同一性なし」請求棄却

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YAHOOJAPANニュースで、「金魚電話ボックス訴訟 「作品に同一性なし」請求棄却」という記事がありました(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190711-00000543-san-soci)。

「水で満たされた電話ボックスに数十匹の金魚が泳ぐオブジェ「金魚電話ボックス」が自身の作品に酷似しており、著作権を侵害されたとして、福島県いわき市の現代美術作家、山本伸樹さん(63)がオブジェを設置した奈良県大和郡山市の郡山柳町商店街協同組合を相手取り、330万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が11日、奈良地裁であった。」とのことです。
金魚電話ボックスは、非常に不思議なオブジェですね。こういった作品について著作権侵害訴訟が生じるというのも珍しいと思います。
ただ、金魚電話ボックスが美しい美術品という風に思えないのは私だけでしょうか。

「島岡大雄裁判長は「商店街側の作品から原告作品を直接感得することはできず、同一性を認めることはできない」として請求を棄却した。山本さんは控訴する意向。」とのことです。
著作権侵害では、類似性(同一性)と依拠性が求められます。類似性(同一性)が認められないということは、マネをしていないという直接的な事実になりますので、依拠性までの議論にならなかったんでしょうね。
金魚電話ボックスという形態は、確かに珍しいと思いますが、類似性が無ければ、著作権侵害としては弱いところです。

「判決などによると、山本さんは平成10年、電話ボックスに金魚を泳がせた作品「メッセージ」を発表。一方、同組合は京都造形芸術大(京都市)の学生グループが発表したオブジェを譲り受け、26年に商店街に設置した。山本さんは「外観はほぼ同じで、仕組みなども一致している」と主張したが、島岡裁判長は判決理由で「発想は独創的だが、アイデアに他ならず著作権法上の保護対象ではない」などと退けた。」とのことです。
金魚電話ボックスの著作物性が否定されています。著作物性は、著作権法による保護対象となるか否かの要件であり、そもそも金魚電話ボックスは著作物でないということになります。
著作物は、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」という定義がありますが、これに当てはまらなかったということですね。
確かに、金魚電話ボックスのどこに創作性があるのかというのは、一般人から見て分かり難いと思います。

「組合側はトラブルを避けるため昨年4月にオブジェを撤去した。判決を受け、奈良市内で会見した山本さんは「非常に落胆している。主張に近い結論が出るよう頑張っていくしかない」と述べた。」とのことです。
相手側はトラブルを避けるためにオブジェ自体を撤去するという対応をしています。著作権侵害でもないのに、大人の対応ですね。

一方で、この創作者の山本さんは、大分、金魚電話ボックスにこだわりがあるようで、控訴するそうです。山本さんが金魚電話ボックスにこんなにこだわりを持っているのであれば、例えば、著作権の保護以外に、特許権、実用新案権、意匠権や商標権の保護も視野に入れて動くべきだったんではないかと思います。

著作権は無方式主義なので、発生しているかどうか分かり難いというデメリットがあります。
特許権、実用新案権、意匠権や商標権は方式主義なので、特許庁に申請して、所定の要件を満たせば、登録されます。つまり、権利が発生しているかどうかハッキリしています。
もし、山本さんが意匠権や商標権を取得していれば、この訴訟でも、又、違った目線になった気がします。
今回は、山本さんという個人ですが、もし、企業や個人事業主であれば、模倣防止のために、方式主義の特許権、実用新案権、意匠権や商標権を取得すべきと思います。著作権以外の知的財産権の取得は本当に大切です。

最後まで見て頂きまして、ありがとうございました!

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