ブログを見て頂きありがとうございます!
YAHOOJAPANニュースで、「「解雇は無効」元副学長が大学を提訴へ 特許契約「問題ない」」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190927-00010006-kyt-sctch)という記事がありました。
なんでも、「京都工芸繊維大と権利を共有する特許を侵害したなどとして工繊大から懲戒解雇処分を受けた森肇元副学長(60)が解雇は無効だとして、工繊大の教授としての地位確認と1100万円の損害賠償などを求めて京都地裁に提訴することが27日分かった。同日、森氏の代理人弁護士が明らかにした。」とのこと。
前回のニュースでは、元副学長が、大学に無断で、大学と共有の特許を使って、自分の企業を海外の企業にライセンス契約したという話だったと思います。それにより、元副学長は解雇となったので、今回は、元副学長が大学側を相手取り訴訟を起こしたようです。
記事では、「工繊大は、森氏が設立したベンチャー企業「プロテインクリスタル(PCC)」と特殊な薬剤カプセルの作製技術に関する特許を共有していたにもかかわらず、森氏側が2015年に無断で海外企業と特許使用契約を結んだり、17年に大学を出願人に含めずに関連特許を英国で出願したなどとして、今月12日付で森氏を懲戒解雇処分にした。」とのことです。
これが本当の事実であれば、元副学長は悪いことしているなと思いますよね。
記事では、「訴状によると、15年の使用契約については「PCCの単独特許として扱われるべき」として問題ないと主張。17年の関連特許の出願についても「大学側が書面の決裁を故意に怠り、自ら出願人となることを放棄した」としている。また工繊大が、森氏が大学の事務職員に命じて隠蔽しようとしたと説明していることに対しては「隠蔽行為に該当しない」と訴えている。」とのことです。
微妙な話ですね。この大学の知財管理は、もともと元副学長だけがトップだったそうです。知財管理が1人に集中することで、このようなトラブルに繋がったんだと思います。
記事では、「工繊大は「訴状が届いていないので詳しいコメントは差し控えるが、懲戒解雇は適切だったと考えている」としている。」とのことでした。
どちらが悪いかは訴訟の結論が出ないと分かりませんが、知財管理が1人に集中するという体制に問題があったんだと思います。
複数の人が大学共有の特許についてどのように進めていくかを判断していく必要があったんだと思います。
知財を扱う弁理士としては、大変残念な事件です。
最後まで見て頂きまして、ありがとうございました!